複合コネクタは、これまで別々に着脱していたものをひとつに集約させ、ワンアクションで複数の配線や配管を同時に着脱できるようにするコネクタです。
今回は、複合コネクタを導入するメリットと導入事例についてご紹介いたします。
複合コネクタとは、電気とエア、電気と通信、電気のパワーと信号等のこれまで同じ設備で同じタイミングで切り離しや接続をおこなっているところをひとつに集約させ、ワンアクションで複数の配線や配管を切り離しできるコネクタです。
電気、データ通信、熱電対、同軸、光ファイバー、エア、冷却水等をひとつに集約することが可能で、電気であれば微小電流から定格300Aクラスの大電流や5kVの高電圧に対応するものや、データ通信であればETHERNETや各種BUSシステムに対応したコンタクトを標準ラインナップとして取り揃えており、用途に合わせて様々なコンタクトを自由に組み合わせてひとつに集約することが出来ます。
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複数の接続箇所を一か所に集約できるこの複合コネクタの導入により、作業時間の短縮、差し間違いの防止、スペースの有効活用等のメリットにより生産性向上が見込まれます。
また手動着脱以外にもスライドイン着脱や自動着脱にも対応可能なので、ここ最近の工場の自動化、省人化等の増加に伴い、複合コネクタの新規採用や設備改善による採用が増えています。
こちらではある充放電検査ラインで、接続作業を自動化して生産性がアップした事例をご紹介します。この工場では、電源を供給するパワーと温度等を計測するセンシングのコネクタを使用していますが、パワーと信号という組み合わせの複合コネクタは国内メーカーになく、手作業で別々に接続していました。単純作業ですが、手間がかかっていたので何とかできないかと考えていました。
そこで、産業用コネクタ&コンポーネンツを運営する丸紅エレネクストの複合コネクタを導入。パワーとセンシングも一つに集約することができることが導入の決め手になりました。レールを設置して、スライドさせることですべてまとめて自動で着脱することができるようにしたため、この工程に作業員を配置する必要がなくなり、生産性が向上しました。
こちらでは、関東地方にある車載モータメーカーの検査現場で、タクトタイムを9割削減できた事例をご紹介します。ここでは、モータの検査工程に国内メーカーの丸型のメタルコネクタを使用していました。このメタルコネクタの着脱方法はねじ込みタイプで、1つの治具に対してコネクタを3か所、手動で時間をかけて丁寧に嵌めていました。しかし、それではコネクタを1か所着脱するのにおよそ10秒、3か所で約30秒と時間がかかってしまいます。この作業を複数のラインで行わなければなりませんでした。
そこで、手動着脱から自動着脱による設備の自動化を推進。モータを搭載した治具をスライドさせて検査装置と自動で着脱できるようにしました。従来使用していたコネクタでは自動着脱に対応できないので、産業用コネクタ&コンポーネンツを運営する丸紅エレネクストのワンタッチ式のコネクタを導入。スライドイン接続に対応したワンタッチ式コネクタにより、完全に自動化することができ、1か所あたり1,2秒の着脱で済むようになりました。
こちらでは、自動車部品工場の組み立てラインで、生産性がアップした事例をご紹介します。エンジン部品 組み立て装置のコネクタは、もともと電気は電気、エアはエアで、手動による抜き差しをしていました。それぞれ複数本あるのでその作業に時間がかかってしまっていました。さらにコネクタ部分で通電不良を起こすこともありました。
そこで、産業用コネクタ&コンポーネンツを運営する丸紅エレネクストの複合コネクタを導入。作業時間が短縮され、生産性の向上につながりました。また、導入したコネクタは接圧を一定にする特殊なバネ接点なので、通電不良もなくなり、現場の方からも「とても作業しやすくなった」というお声をいただいております。
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今回は、複合コネクタについてご紹介しました。
産業用コネクタ&コンポーネンツを運営する丸紅エレネクストでは、海外と国内の技術と実績のあるコネクタの専門メーカーと密接な協業体制を築いています。そうした協業体制を基に、製品の仕入れから販売、販売後のサポートまで手厚く行うことで、自動車業界、半導体業界、宇宙業界まで幅広くのお客様と取引をおこなっています。
「タクトタイムを短縮したい」、「生産性を向上したい」といったご要望がありましたら、産業用コネクタ&コンポーネンツまでお気軽にご相談ください。