これまでにコネクタの防水というテーマで2回にわたり紹介してきましたが、3回目となる今回は装置側の防水についてコネクタを用いずに実現する場合でどのような方法・製品があるかご紹介します。
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コネクタを用いることなくケーブル自体を装置に固定し防水対策するには、ケーブルグランドを用いる方法とケーブルエントリシステムを用いる方法があります。
コネクタを用いない場合でもケーブルグランドによる防水対策は有効です。防水、防塵のため内部にシール部品があり、それがケーブルを締め付ける形で固定します。ハウジングにはプラスチック製、金属製があります。
後述のケーブルエントリシステムと比較して、より確実な防水性を得ることができますが、ケーブル本数が多い場合に専有面積を多く必要とすることや、コネクタ付きケーブルの交換が容易ではないなどデメリットも存在します。
防水性を求められる装置や配電盤などから複数のケーブルを取り出す場合に用いられるのがケーブルエントリシステムです。ケーブルグランドと比較して多数のケーブルを少ない専有面積で防水性を確保しつつ、まとめて取り出せるのが特徴です。近年では複数のケーブルサイズやケーブルタイプに対応したものがリリースされています。
ケーブルを固定するグロメット部はエラストマーが用いられフレーム部も含めUL-94-V0の難燃性も兼ね備えています。コネクタ付きケーブルの取り付けが容易なようにグロメットにはスリットが入っており、正しく組み付けることによってケーブルが固定される仕組みです。このグロメットがシールの役割を果たすことで防水性を確保します。
コネクタを用いるほど繰り返し脱着の必要が無ければコネクタより安価なケーブルエントリシステムを採用できることは大きなメリットです。コネクタ付きケーブルの交換が容易であるためRJ45コネクタやUSBケーブルなど広く普及した既存のコネクタ付きケーブルも採用しやすくなります。また必要なケーブルの本数が多くなるとケーブルグランドを用いることは事実上困難となり比較的に専有面積を取らないケーブルエントリシステムの採用によって防水性を得ることが現実的となります。
以上、全3回にわたり防水について紹介してきました。最後に産業用コネクタ&コンポーネンツで取り扱っている関連商品へのリンクをまとめて紹介しておきます。
気になる製品、ご要望などございましたらお気軽にご相談ください。