

これまで防水関連のコラムとして、「コネクタの防水性」や、「コネクタのケーブルエントリ部における防水について」、「装置の防水方法について」等がありましたが、今回のコラムでは防塵/防水性能の指標として、カタログや仕様書等に掲載されているIP保護等級をテーマとしたいと思います。
IP保護等級(Ingress Protection Code)は、電気・電子機器の筐体が「固形物(人の手やワイヤー、粉じんなど)」および「水」に対して、どの程度、筐体の内部を保護できるかを示す国際的な指標で、IEC 60529 や JIS C 60529 で規定されています。コネクタや制御盤、モータなどの仕様書でよく見かける「IP65」「IP67」などの表記がこれにあたります。
IP保護等級は、「IP」の後に2桁の数字(場合によっては追加記号)が続く形で表示します。最初の数字は第一特性数字となり、人体や固形物の侵入に対する保護を示しています。二番目の数字は第二特性数字となり、水の侵入に対する保護を示しています。
たとえば IP4X であれば、直径1mmを超えるワイヤ-や同等の大きさの固形物が内部に侵入しないことを意味しますが、水に対する性能は特に規定されていません。(水の侵入に対する保護が規定無しの「X」の表記の為)一方、IPX5 は固形物に対する保護は規定せず、「あらゆる方向からの噴流水に耐える」レベルの防水性能を表します。
固形物に対する等級は 0~6 で、数字が大きいほど保護が強くなります。


水に対する等級は 0~9(日本では 9K を含む場合もある)で表されます。

参考文献 「JIS C 60529」
数字が大きくなるほど、防水性は高くなるように思いますが、試験内容が異なるので、実際に使用される環境を考慮して、どの等級が必要になるか検討する必要があります。
設計や型式選定の際には、「どのような環境で使用し、どの程度の粉じん・水の侵入が想定されるか」を整理し、それに見合った IP 保護等級を選ぶことが重要です。
また、IP 保護等級はあくまで「(特定の)試験条件下での保護性能」を示すものであり、実際の使用環境では、ケーブルの取り回しや、ガスケットやシール部品等の組立状態などによって性能低下する可能性があるので、最終使用形態でIP性能を評価することが求められます。
ここでひとつクイズを出してみたいと思います。
問題:設備の仕様書にIP保護等級としてIP2Xと記載してあった場合、次のうちどのレベルの保護レベルとなるか。
選択肢1:固形物に対する保護は人の指相当(φ12.5mm)で、水に対する保護は無保護
選択肢2:固形物に対する保護は人の指相当(φ12.5mm)で、水に対する保護は規定無し
選択肢3:固形物に対する保護は針金相当(φ1mm)で、水に対する保護は規定無し
選択肢4:固形物に対する保護は針金相当(φ1mm)で、水に対する保護は無保護
正解は、下にスクロールをするとあります。
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答え
選択肢2が正解。
IP2Xは、固形物に対する保護は人の指相当(φ12.5mm)となり、水に対する保護は規定無しとなります。
いかがだったでしょうか? クイズは正解できたでしょうか?
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