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半導体は電気を通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」の中間の性質をもつ物質で、
スマートフォン、パソコン、テレビ、エアコン、電子レンジ、自動車、飛行機、電車、産業用ロボット等、現代のデジタル社会には無くてはならないものになっています。
実は、現代のデジタル社会に必要不可欠な半導体を製造する工程においても産業用コネクタがたくさん使われています。
こちらの記事では、半導体製造工程における産業用コネクタの採用事例をご紹介いたします。
インゴット（単結晶棒）の引き上げや切断の工程では、真空用コネクタ（ハーメチックシールコネクタ）やスリップリング（左図）が使われています。
特に、引き上げ装置ではインゴットを石英ルツボから回転させながら引き上げる際にゆっくり引き上げることにより単結晶の品質が向上するため、精度の高いスリップリングが求められます。
ウエハを研磨する工程ではスリップリングが使われています。
研磨装置でウエハ表面を鏡面状に研磨をするのですが、この研磨の仕上りが後のウエハ表面にパターン形成する工程での回路パターンの品質に影響を与えるため、ここでも精度の高いスリップリングが求められます。
ウエハに回路パターンを焼き付けるための酸化膜をつける工程では、酸化炉装置の炉のヒーター電源用に大電流コネクタ（左図）が使われており、ガス供給や真空引きに気密性の高いカップリングが使われています。また、めっき装置にも大電流コネクタやスリップリングが使われています。
ウエハ表面にフォトレジストを塗布する工程では、レジスト塗布現像装置にスリップリングが使われており、コータ・デベロッパ装置の真空チャンバーに真空用コネクタ（左図）や真空用カップリングが使われています。
ウエハ表面にパターン形成をおこなう工程では、露光装置やEB描画装置に大電流コネクタ、複合コネクタ（左図）、真空用コネクタが使われています。
エッチング工程では、エッチング装置のヒーター、プラズマ発生用RF電源、温度センサー、静電チャック等に大電流コネクタ、真空用コネクタ、スリップリングが使われており、冷却、反応ガス供給、真空引きに気密性の高いカップリングが使われています。
酸化・拡散・CVD・イオン注入の工程では、CVD装置やイオン注入装置に大電流コネクタ、複合コネクタ、真空用コネクタ、カップリング（左図）が使われています。
平坦化の工程では、CMP装置に真空用コネクタやスリップリングが使われています。
ウエハの研磨工程と同様に回路パターンの凹凸を平坦化させる際にも精度の高いスリップリングが必要になります。
電極形成の工程では、スパッタリング装置といった成膜装置やエピタキシャル成長装置に大電流コネクタ、真空用コネクタ、スリップリング、カップリングが使われています。
ウエハ検査の工程では、検査装置に大電流コネクタ、真空用コネクタが使われています。
以上が半導体製造工程の前工程における産業用コネクタの採用事例でありますが、後工程においてもウエハのダイシング工程でのレーザダイシング装置、チップのマウンティング工程でのAGV（自動搬送台車）、ワイヤーボンディング工程でのボンディング装置、バーンイン（温度電圧試験）や製品の検査工程での検査装置でも大電流コネクタ、複合コネクタ、カップリングの採用実績があります。
このように産業用コネクタは、真空、大電流、高電圧、高周波、高精度、高気密といった半導体製造装置からの高い要求に応え続けており、半導体製造に必要不可欠なものになっています。
真空、大電流、高電圧、高周波、高精度、高気密といった産業用コネクタが必要であれば、知見と経験豊富な産業用コネクタ＆コンポーネンツにご相談下さい。
