関東にある印刷工場にて、調子が悪くなった印刷機の給紙装置に使用している制御センサー用のスリップリングの交換を検討していました。しかし、その印刷機メーカーの代理店から、スリップリングの純正品の単価見積りを取ったところ、なんと1台100万円以上の金額であったため、困っていました。
食品、医薬・医療品、日用品などを包むパッケージフィルム向けに印刷をおこなう工場が関東にありました。その工場では印刷機を20台以上保有しており、その中の1台で給紙装置に使用している制御センサー用のスリップリングの調子が悪くなり、そのスリップリングの交換を検討していました。
印刷機のほとんどが25年前に新規導入したイタリア製のグラビア印刷機で、そのメーカーの国内代理店に現在使用している制御センサー用スリップリングの純正品の単価見積りを取ったところ、なんと1台100万円以上の見積り金額でありました。年数的にほかの印刷機のスリップリングも徐々に調子が悪くなっていく可能性もあり、装置メンテナンス用の予算が計画通りに確保できず、最悪、工場の生産を止めてしまう懸念も出てきたため、もっと安価で入手性のよい別のスリップリングに置き換えられないかと調査することになりました。
そこで、インターネットでスリップリングのメーカーを調べて問合せをしたところ、産業用コネクタ&コンポーネンツを運営している丸紅エレネクストの紹介を受け、そこの担当者に相談することにしました。
正直なところ、印刷機も既に20年以上稼働しているので特にメーカー保証にもこだわっておらず、もっと安価で入手性のよいスリップリングで使えるものがあれば検討してみたいと考えていました。ただ、現場での経験上、スリップリングという製品は回転によるブラシの摩耗粉で接触不良が起こりやすいため、やはり、社内で改めて予算取りをおこない純正品のスリップリングを購入するしか他に方法がないかもしれないという懸念もありました。
ところが、そういった懸念事項を丸紅エレネクストの担当者に相談したところ、最近のスリップリングでは合金ブラシを採用した摩耗粉が出にくい長寿命タイプのものもあるとの説明を受け、その場で使用中であった純正品スリップリングの電気仕様や寸法等の要求仕様を伝え、後日、代替品のスリップリングの提案を受けました。
当初検討していた純正品のスリップリングよりブラシの摩耗粉が出にくい長寿命タイプにも関わらず、価格に関しては純正品よりコストを8割も削減することが出来き、入手性(納期)の改善も見込まれることから、最終的には丸紅エレネクストから提案を受けたスリップリングに切り替える結論に至りました。
新しいスリップリングを採用して以来、給紙装置の制御センサーは今も全く問題なく稼働しており、他の印刷機のスリップリングの調子が悪くなった際には随時、新しいスリップリングに切り替えていく予定です。また、印刷機の給紙装置では制御センサー用以外に動力用にも別のスリップリングを使用しているので、もし動力用のスリップリングの調子が悪くなっても、引き続き丸紅エレネクストに相談しようと考えています。