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測定カテゴリ入門|間違えると危険!CATの選び方を実例で解説

測定カテゴリ入門|間違えると危険!CATの選び方を実例で解説

電気計測機器やテスターを選ぶ際、「CAT II」や「CAT III」などの表記を見かけたことがある方も多いでしょう。これは「測定カテゴリ」と呼ばれ、国際安全規格IEC 61010で定められた、計測機器がどのような電気的環境で安全に使用できるかを示す重要な指標となります。誤ったカテゴリの機器を使うと、重大な感電事故機器の破損につながる恐れがあるため、正しい理解が必要です。今回はCAT 0からCAT IVまでの違いについて、解説します。

測定カテゴリとは?

電気回路には、落雷やスイッチング操作による一時的な過電圧が発生することがあります。測定カテゴリは、こうした過電圧のリスクがどれだけ高い場所で使うかを分類したものです。カテゴリが大きくなるほど、より厳しい過電圧に耐えられる設計が求められます。

各カテゴリの特徴

CAT 0(カテゴリ ゼロ)

用途例:バッテリー駆動機器、電子回路、低電圧信号回路など

特  徴:商用電源から完全に絶縁された回路で使用。過電圧リスクが最も低い。

具体例:パソコン内部、テレビ、ラジオの回路など。

CAT II(カテゴリ2)

用途例:家庭用電気製品、コンセントから電源をとる機器

特徴:壁のコンセントやプラグに直接接続される機器の測定に使用。

建物内の配線からの過電圧に耐える必要がある。

具体例:家庭用の電気ポットやテレビの電源ライン測定。

CAT III(カテゴリ3)

用途例:分電盤、配電盤、固定配線、産業用設備

特徴:建物内の配線や分電盤など、より高い過電圧リスクのある環境で使用。

設備内の配線やスイッチ、コンセント設置部での測定に適する。

具体例:工場の配電盤や分電盤の電圧測定、建物内の固定配線チェック。

CAT IV(カテゴリ4)

用途例:電柱、配電線、電力量計(メーター)、建物への引込線

特徴:最も高い過電圧リスクのある場所。建物に電気が供給される直前の部分や屋外での測定に適用。

具体例:電力量計周辺や屋外配電線、引込線の電圧測定。

選び方のポイント

測定する場所や用途に応じて、必要なカテゴリを選ぶことが重要です。たとえば、工場の分電盤で使うなら最低でもCAT III、屋外や電力量計ならCAT IV対応の機器を選びましょう。カテゴリが高いほど安全性は増しますが、価格も高くなり、サイズも大きくなる傾向があります。

ここでひとつクイズを出してみたいと思います。

問題:あなたは樹脂成形機製造メーカーのエンジニアです。 定期点検のために取引先にある樹脂成形機の制御盤を点検する際、どのカテゴリの測定機器が必要ですか?

正解は、下にスクロールをするとあります。

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答え

今回の事例では、設備内の配線に該当するため、CATⅢ(カテゴリ3)が必要となります。

樹脂成形機の制御盤は、工場内の分電盤やブレーカーから直接電源が供給されています。制御盤内では、主電源(200Vや400Vなどの三相電源)が直接つながっている場合も多く、短絡や感電、過電圧サージのリスクがあります。CAT IIIは、「建物の固定配線、配電盤、分電盤、制御盤」など、まさにこのような場所での使用を想定して規定されています。

いかがだったでしょうか? クイズは正解できたでしょうか?

産業用コネクタ&コンポーネンツを運営する丸紅エレネクストでは、海外と国内の技術と実績のあるコネクタの専門メーカーと密接な協業体制を構築しています。そうした協業体制を基に、製品の仕入れから販売、販売後のサポートまで手厚く行うことで、自動車業界、半導体業界、宇宙業界まで幅広くのお客様と取引をおこなっています。ストーブリエレクトリカルコネクターズ社のTest & Measurelineでは、各カテゴリに対応したコネクタをラインナップしていますので、「各測定カテゴリのコネクタ」等を探しているといったご要望がありましたら、産業用コネクタ&コンポーネンツまでお気軽にご相談ください。

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