
産業用コネクタ&コンポーネンツで取り扱っている超小型コネクタは、小型・軽量であることはもちろん、高信頼・高耐久で衝撃に強く、限られたスペースでも高い電気的性能を発揮するという特長から、主にロケットや人工衛星などの宇宙関連分野で多くの採用実績があります。
今後、開発スピードが一層加速する宇宙関連分野で採用実績がある超小型コネクタについて、ご紹介いたします。
宇宙空間の厳しい環境下おいて、MIL規格や宇宙用途に適した国際規格に準拠した信頼性の高い産業用コネクタの使用が求められています。その中でMicro-Dコネクタ(MIL-DTL-83513)およびNano-Dコネクタ(MIL-DTL-32139)は、宇宙関連分野で使われる産業用コネクタの代表的な規格のひとつとも言えるでしょう。
産業用コネクタ&コンポーネンツでご紹介している超小型コネクタはこれらの規格に対応しています。
宇宙関連分野で長い歴史と多くの採用実績を誇るオムネティクス社の超小型コネクタは、例えば人工衛星の打ち上げから地球の軌道上に至るまでの間の厳しい温度変化に対してもその性能を十分に維持できるよう、熱膨張率が適合する最適な材料を選定しています。また、同社で独自に開発したスプリング構造のFlex-Pinコンタクトの採用により、低接触抵抗を実現し、安定した挿入力・引抜力を持ち、さらに衝撃や振動にも強い構造になっています。
宇宙関連分野で使用されるコネクタの多くは、実際にロケットや人工衛星を打ち上げるまでの試験の度に手動で頻繁な抜き差しを必要とするケースがよくあり、狭小スペースで抜き差しの頻度が高い場合にはラッチ式タイプの超小型コネクタがよく採用されています。
これまでのネジ式タイプは小型ゆえに、作業の緻密さが必要で、時間を要してしまいますが、ラッチ式タイプであれば着脱にかかる手間は減り、作業性が大きく向上します。さらにネジ式タイプ、ラッチ式タイプとも堅牢性が高いので、どちらを選んでも安心です。
超小型コネクタのネジ式とラッチ式の着脱時間の差は次の動画をご覧頂ければ、一目瞭然です。
ラッチ式の超小型コネクタは作業性を重視し、開発スピードが求められる場で活躍しています。
超小型でありながら、信号と電気接続、それぞれを1つのコネクタで実現させたいというようなご要望に応える超小型コネクタも産業用コネクタ&コンポーネンツでは取り扱っています。それはコネクタのサイズを最小限に抑えながら電源および信号のコンタクト数を指定できるMicro-D+Powerタイプという製品になります。
回路設計の自由度が高く、Micro-Dコネクタの隣にD-subや他の大電流コネクタをわざわざ配置する必要はありません。またMicro-D+Nano-Dといった複合タイプにも対応可能が可能で、省スペースかつ作業性の向上に貢献します。
超小型コネクタの用途において、宇宙開発は特に、特定用途の要件に合わせて、複数レベルの宇宙用スクリーニング選別検査を実施することが必要な場合もあります。アウトガス処理やEMI、クロストーク、高速伝送などの課題を解決するため、独自のケーブル要件に対応できるメーカーを選定することも大切です。