中部地方にある同社の工場ではコネクタ製造ラインにおけるフープめっき装置の運用で、高いめっき精度が求められていました。従来から使用している他社製スリップリングでは接触抵抗の値が不安定であり、めっきムラが発生するという問題がありました。特にフープめっきの特性上、連続的かつ高速で処理される加工対象においては、このスリップリングの接触抵抗値が低い状態で安定することが品質の要となります。
*フープめっきとは、ロール状またはリール状の金属材料に対して連続的にめっきを施す加工方法で、「リールtoリールめっき」や「連続めっき」とも呼ばれます。
この課題を解決するために採用されたのが、産業用コネクタ&コンポーネンツで取り扱っている低接触抵抗の1極スリップリングです。本製品は、一般的なスリップリングより接触抵抗値が2m Ω以下と低く安定性にも優れており、これによりめっき精度の大幅な向上が期待されました。同社が本製品を採用した主な理由は以下の通りです:
スリップリングの接触抵抗が低い状態で安定することで、電流供給の均一性が確保され、めっきムラの発生が防止されます。
高精度なめっき加工を実現し、コネクタ製造ラインの品質向上に寄与しました。
水銀を使用したロータリーコネクタではないため、環境への負荷軽減も実現しています。
この1極スリップリングの採用により、同社のコネクタ製造ラインでは、従来の課題であっためっきムラが解消され、製品の品質が飛躍的に向上しました。